GDPRはFacebookすら脅かす?データ以外が今後のマーケティングを左右する!

先日、テック業界を震撼させると言っても過言ではない判決が下された。自社のウェブサイトに「いいねボタン」を埋め込む企業は欧州の一般データ保護規則(GDPR)のルールを遵守する必要があるというものだ。※以下、記事を参照

参考 フェイスブックの広告事業を根本から脅かす、EU裁判所の判決forbesjapan.com

記事にも書いてあるが、この判決によりEU圏では個人のデータをソーシャルネットワークに送る際は、事前にユーザーから明らかな同意を得る責任を負わなければならなくなる。

ここで問題となるのはFacebookは数多くのサイトから利用者の行動データを収集しているということだ。サイト側からすると、明らかな同意をユーザーから得なければならないため、手順はどうであれ、ユーザーに「確認」をしなければならない。そうなれば、サイト側はFacebookのいいねボタンの設置を取りやめることが大いに推測できる。

これは、それらサイトから得た膨大な情報を活かしたFacebookの高精度な広告に大きな影響を与え、事業に大きな支障をきたすものだと言える。※今回の判決はEU圏での話となります。

この話はFacebookに限った話だけではなく、Twitterを始めとした各ソーシャルネットワークにも影響があり、どこも大きな影響を受けることは間違いない。ただ、ここまでの話を聞いて

  • EU圏での話だから大丈夫
  • Facebookとかソーシャル自体に依存していないから平気

こう思った方も多いのではないだろうか。実はこの判決は今後の日本におけるデータマーケティングにも大いに影響が考えられる話なのである。

今回は、予測される出来事やその対策について考察をしてみる。

データの収集が難しく、収集に時間がかかる未来

今回の判決を受けて、まだしばらくは日本での影響は出ないと考えられるが、楽観視はできない状態であることは間違いない。

参考 eプライバシー規則案が与える日本企業の実務への影響business.bengo4.com

上記の記事にもあるように多くの企業はデータを収集する場合、cookieを何らかの形で使用していることが多い。特にサードパーティcookieは広告配信のターゲティングなどによく使用されていて、重要な役割を果たしている場合が多い。

個人を識別しないcookieのみを使用している場合はGDPRの条項に抵触しないと考えられる可能性などはあるものの 、かなり曖昧且つグレーな状況のため、今後何らかの形で使用が制限されることは大いに予想できる。

具体的に、これらを受けて考えられる現象としては、以下だ。

  • データ収集が難しくなる(cookieの制限が予想されるため)
  • データの信頼性が揺らぐ(多くのデータが活用できず、有意な数を集める事が難しくなる)
  • データの収集に時間がかかる(有意な数を収集するのに時間がかかる)

最近では、データを活用している、もしくは活用できていないまでも収集は行っているといった企業も多いだろう。故に上記のようなことが起きた場合には多少なりとも影響を受けることは必須なので、事前の対策をしておくことが非常に重要になってくる。

データだけに頼らない時代にしておくべきこと

ウェブ上などで収集されたデータだけでなく、今後はそれ以外の情報が企業やマーケターにとっては貴重となり、デスクや画面上だけで仕事ができない状況になる。

今から企業やマーケターが対策しておくべきこととしては

  • ユーザーとの接点を増やす(コミュニケーションの増加)
  • ユーザーの声を聞く仕組みの構築
  • 予測力(仮説力)の強化

などが挙げられる。データの収集が難しくなるということはデータ以外の情報を活用するシーンが多くなるということなので、今まで以上にユーザーの生の声を聞く必要がある。更に、それを基にユーザーの行動や心理を深くまで予測し、ユーザーの要求に応えることが今後の企業やマーケターに求められるだろう

それを実行するためには

  • オフライン上の顧客の動きを把握(実店舗など)
  • 顧客のアンケートの実施(定量的なもの)
  • ユーザーへのヒアリング機会の創出(定性的なもの) etc.

こういった環境を今から整備していく必要があると言える。データの収集や活用を今すぐ辞めるというわけではなく、今後起き得る状況に対応するために、上記の環境構築や施策を今から並行して行うことが重要だ。

今までも求められていたことではあるが、今まで以上に起き得る状況を予測して、事前にそれに対して準備をしておくことが今後企業やマーケターにとっては必要となる。

まとめ

今後はEUの判決を受けて、ウェブ上でのデータ収集や活用がますます制限されることが予想されるので、情報の収集の仕方ももちろん変化、成長していく可能性もあります。

しかし、そうはならなかった場合は「不測の事態」となり、大きな打撃を受けかねません。そういった状況を防ぐためにも、「データ」については今一度考える必要があるでしょう。