先日、こんな記事を書かせて頂きました。
もはや、ハロウィンの大騒ぎは終わって年の瀬ムードも押し寄せていますが、パ・リーグについても書こうかと思い、noteと向き合っております(そもそも、セ・リーグ編って言っちゃってますしね。。)
ちなみに、2019年版は現在鋭意作成中ですので、近々公開予定です。
セ・リーグ編では、横浜DeNAベイスターズや中日ドラゴンズの例を取り、
・ドラフトに向けて特別な画像や動画を用意する
⇒当日の開始時と終了時の画像/動画
・ファンの関心が高い部分にコンテンツを配信する
⇒交渉権を獲得した選手のツイート
こういったツイートが功を奏して、ファンやユーザーからの反応を集めていたというお話でした。
パ・リーグでは一体どんな運用をしていているのか。そして、どんな効果が表れているのでしょうか。
まずは、セ・リーグ同様にパ・リーグの主な数値を見てみます。

2018年10月時点の内容ですが、セ・リーグよりもフォロワー数は平均、中央値共にパ・リーグの方が高くなっています。
ドラフト関連のツイートもパ・リーグの方が多くなっています。千葉ロッテマリーンズでは、根尾選手同様に注目度の高かった藤原選手を推すツイートが多く、公式Twitterを開設している全球団で最多でした。
続いて、セ・リーグ同様にツイートの平均したエンゲージメント(反応)率も見てみましょう。
インプレッションや各種細かい数値を見ることが出来ませんでしたので、主だって見ることのできるいいね・RT・リプに絞っています。
※反応率:(いいね+RT+リプ)/フォロワー数

先ほど、最も多くのツイートをしていた千葉ロッテマリーンズは全体でも、反応率はやや低めとなっています。また、リーグで比べて見ても平均の反応率はパ・リーグの方が低い結果に。
セ・リーグ:約1.3%
パ・リーグ:約0.6%
また、ツイート数が少ない球団ほど、反応率が高い傾向があります。
ここまでの状態を踏まえた上で、今度は各球団の主だったツイートの内容や特徴をまとめます。
当日より前にドラフトの告知は行っていないものの、ドラフト当日は控室からの撮影に始まり、ドラフト選手の情報紹介に移っています。
他の球団と比べて、少し変わっているのが、後日ドラフトの振り返りなどを当日の様子と合わせて紹介しているところです。見逃してしまったファンへのケアになっており、喜ばれる施策となっていると考えられます。
BsTVを更新!!
「ドラフト会議2018ダイジェスト」を配信しています!
[BsTV on YouTube]https://t.co/FXr4hDMzU4#Bs2018 #プロ野球 #NPB #ORIX #BsTV #ドラフト会議https://t.co/Sgjhj5X9Ib— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) October 27, 2018
また、横浜DeNAベイスターズ同様にパブリックビューイングの様子をツイートしています。
ドラフト会議パブリックビューイング@京セラドーム大阪!
青空 須藤さん、大前さんがイベントを盛り上げます!#Bs2018 #プロ野球 #NPB #ORIX #ドラフト会議 pic.twitter.com/dtOQe2RjfK— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) October 25, 2018
他球団では、交渉権を獲得した選手の告知は一人一人を紹介する形を取っていますが、オリックス・バッファローズでは一枚の画像に選手を追加する形式を取っています。
▼1巡目
10月25日(木)、東京都内で2018年度プロ野球ドラフト会議が行なわれ、オリックス・バファローズは以下選手の契約交渉権を獲得いたしました。
・1巡目 太田 椋選手(内野手/天理高)#Bs2018 #プロ野球 #NPB #ORIX #ドラフト会議 pic.twitter.com/u7bL0NQ3sM
— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) October 25, 2018
▼2巡目
10月25日(木)、東京都内で2018年度プロ野球ドラフト会議が行なわれ、オリックス・バファローズは以下選手の契約交渉権を獲得いたしました。
・2巡目 頓宮 裕真選手(捕手/亜細亜大学)#Bs2018 #プロ野球 #NPB #ORIX #ドラフト会議 pic.twitter.com/b3H4SzhZzT
— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) October 25, 2018
パ・リーグの中で北海道日本ハムファイターズと同様にツイート数が少ないものの、反応率はパ・リーグの中では高めに位置しています(少ないから平均の反応率が上がっている可能性はありますが)
この期間のツイートは非常にシンプルで、シニアディレクターの意気込みから始まり、獲得選手を画像付きでツイート、最後にまとめを掲出するといったものになっています。
本日17:00からドラフト会議です! #渡辺久信 シニアディレクターも緊張の面持ち。今年はどのような選手の交渉権を獲得できるのでしょうか!ライオンズ公式Twitterでは指名の様子を随時配信していきますので是非チェックしてください!https://t.co/nmIO9Wh41k #seibulions #ライオンズドラフト2018 pic.twitter.com/tb4MLOaSKl
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) October 25, 2018
埼玉西武ライオンズは以下の選手の交渉権を獲得いたしました!
1位 松本航 投手 日本体育大学https://t.co/nmIO9Wh41k#seibulions #npb #ライオンズドラフト2018 pic.twitter.com/9uylFvfzVs
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) October 25, 2018
本日10/25(木)、#埼玉西武ライオンズ は2018年ドラフト会議(新人選手選択会議)にて、以下の選手の交渉権を獲得しましたので、お知らせいたします。https://t.co/kFNZ5VyP9N #seibulions #npb #ライオンズドラフト2018 pic.twitter.com/dvN9jjisl8
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) October 25, 2018
専用のハッシュタグも付け、且つシンプルにしている分、情報の取得は非常にしやすくなっていると感じます。
最もドラフト中のツイート数が多かった千葉ロッテマリーンズでは、抽選の結果、当時話題性のあった藤原選手を獲得しています。
その際には下記のような特別感のある画像をツイートしており、テキストも喜びがあふれている様子が感じられる内容となっています。
これには多くの反応が集まっており、レスポンスの速さに驚いているファンのコメントも見られました。
やりました!抽選の結果、藤原恭大選手の交渉権を獲得しました! #chibalotte #ドラフト会議2018 pic.twitter.com/0BnpsntujV
— 千葉ロッテマリーンズ公式アカウント (@Chiba_Lotte) October 25, 2018
ちなみに、余談ですが。2019年のドラフト会議では甲子園で話題となった佐々木選手の交渉権を獲得しています。この際、ものの数分も経たぬうちに獲得のツイートを専用の画像付きで掲出しています。この辺りは、2019年版で詳しくお話しようと思います。
井口監督黄金の右手、やりました!4球団競合の末、大船渡高の佐々木朗希投手との交渉権を獲得しました! #chibalotte #ドラフト会議2019 pic.twitter.com/Gh5n6W2Ocm
— 千葉ロッテマリーンズ公式アカウント (@Chiba_Lotte) October 17, 2019
ファンからの反応もよく、ファンの期待に沿った運用が出来ていると言えるのではないでしょうか。
他にもドラフトにちなんだ企画をツイートしており、イベントとして大いに盛り上げているのが伝わります。
ただ、ツイート数が多い点やテキストだけで済ますところなど分けて運用している様子も見られるため、反応数にバラつきが出ており反応率も低くなっています。
「伝えたい情報」、「より伝えたい情報」といったように強弱を付けているように感じます。
本命のドラフト以外に「勝手にドラフト会議」というイベントを実施しており、その様子をツイートすることで、本命への期待感を向上させる工夫がなされています。
また、ドラフト体験というイベントも行っており、「ドラフト」というイベントをとことんまで盛り上げています。
⚾️勝手にドラフト⚾️
今年も大盛り上がりでした!!
お楽しみいただけたでしょうか?
10/25(木)の本番も楽しみです🙌✨#勝手にドラフト2018 #RakutenEagles pic.twitter.com/1KIi484ZyF— 東北楽天ゴールデンイーグルス (@Rakuten__Eagles) October 20, 2018
さらに、リポビタンDの公式Twitterがツイートしている内容にも反応を示し、思わずツッコミを入れたくなってしまうような、UGCが発生しそうなアクションとなっています。
本番を前にまずは自分が指名されちゃう?! 😍#ドラフト指名体験 #リポビタンD https://t.co/PS6cGGdiYA
— 東北楽天ゴールデンイーグルス (@Rakuten__Eagles) October 25, 2018
注目の集まる1巡目の様子は振り返りなども含めて、5ツイートしています。それぞれに高い反応が示されており、中でも振り返りの実況風のツイートはファンなら思わず見入ってしまうような内容なのではないでしょうか。
では、1巡目を振り返ります!
2回目の入札で、再びの競合に。
4球団による抽選は、石井GMの右手に託された・・・#RakutenEagles #ドラフト会議2018 pic.twitter.com/cdGILFfgiv— 東北楽天ゴールデンイーグルス (@Rakuten__Eagles) October 25, 2018
https://twitter.com/Rakuten__Eagles/status/1055387621491425280
事前告知はあったものの、当日はテキストのみのツイートでシンプルに済ませています。
おそらく、日本シリーズを控える中で日本シリーズに注力するためにこうした運用に至っているのではないかと思います。
その一方で、リアルタイムで動向や交渉権獲得選手のまとめもしっかり出し、ファンが必要としている情報は抑えています。
【福岡ソフトバンクホークス 第1巡目選択希望選手】
小園海斗 内野手・右投左打 報徳学園高校#sbhawks— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) October 25, 2018
さあ、抽選になります!#sbhawks
— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) October 25, 2018
【福岡ソフトバンクホークス 第1巡目選択希望選手】
辰己涼介 外野手・右投左打 立命館大#sbhawks— 福岡ソフトバンクホークス(公式) (@HAWKS_official) October 25, 2018
パ・リーグの中では少ないツイート数ではあるものの、ファンフェスとドラフトを組み合わせて、盛り上げを図っています。
『ファンフェスティバル2018』のチーム構成メンバーが決定!!
両軍GMによるドラフト会議の模様は球団公式YouTubeなどで公開する予定ですので、こちらもお楽しみに♪https://t.co/v6e4v10PEh#lovefighters pic.twitter.com/1dU1Xn6S4Y— 北海道日本ハムファイターズ公式 (@FightersPR) October 22, 2018
『ファンフェスティバル2018』のチームメンバー決定ドラフトの模様を公式Youtubeにて順次公開!第1回は両軍の「GM補佐」選択の模様をお届けします!
👉 https://t.co/koXAO2i3vS#lovefighters pic.twitter.com/DYxAL5lRlA— 北海道日本ハムファイターズ公式 (@FightersPR) October 24, 2018
また、他の球団では見られなかった自球団のツイートを引用RTする形で、交渉権を獲得した選手のプロフィールまとめをツイートしています。こちらも情報を合わせて見ることができるので、非常に見やすいと感じました。
交渉権獲得となった8名のプロフィール詳細はこちら!https://t.co/Fg4XJCf0dO#lovefighters #ドラフト会議2018 https://t.co/sXdxx81XJN
— 北海道日本ハムファイターズ公式 (@FightersPR) October 25, 2018
なお、中日ドラゴンズや千葉ロッテマリーンズ同様に、2018年の甲子園を沸かせた吉田選手を1位指名で獲得したことから、そのツイートには多くの反応がついています。
【交渉権獲得選手:1位】
[名前]吉田 輝星
[守備]投手
[所属]金足農業高#lovefighters #ドラフト会議2018— 北海道日本ハムファイターズ公式 (@FightersPR) October 25, 2018
パ・リーグでは、イベント事にしていることが多く、それと併せてTwitterで盛り上げるといった事例が多く見受けられ、ツイートの仕方でも東北楽天イーグルスのように工夫をしているところも見られます。
セ・リーグと比べるとツイート数が多く、リアルタイムでのツイートを意識しており、情報の即時性に重きを置いているのではないでしょうか。
ファンの気持ちや心情を踏まえると、知りたい情報が常に手元にある、手の届く範囲にあるという状況はファンになる前のユーザーに対しても非常に喜ばれる手法だと感じます。
また、ファン化を狙うのであれば望んでいるものを提供するのももちろんですが、ユーザーが思いもしない速さ、ユーザーが思ってもいないことといったように
ユーザーの想像を超えて、コンテンツを提供し続けることも極めて重要な要素だと言えるのではないでしょうか。
ちなみにセ・リーグ編はこちらからどうぞ↓